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前の10件 | -

私の願い。

やっとまともな本日の休み。
11時に起きて、パンをかじりながら、くず片を落とさぬ様そーっとキーボードをたたく。

本日のネタを考える。
雨模様で少し暗い部屋は子供もいない、妻もいない。居間のテーブルに目をやる。
そこにはヘアカーラーやティッシュボックス、手鏡がそのまま放置され朝の妻のあわただしさが手に取るように見えてくる。平行して、登校用意の遅い子供たちは妻の金切り声で何度も叱咤された事だろう。

まもなく、食材宅配の物音が玄関でする。

『ありがとうございましたー』

そういい残して、オーバーズボンのさらさら擦れた音が立ち去っていった。

そうだ!今日妻が帰ってきたら真っ先に言ってやろうと思う事があった。

私の過去ブログで母と叔母が懸賞で車を当てている事を書いた。

”次は私の番”と毎年そう思い込み、イエスキリスト(こんなときだけ神頼みの日本人)にお願いしているが、ついにやってきたかと思われる事が起きた。

大阪の北部(能勢町)にサークル全員がテニス合宿に参加。一泊二日の合宿も天候に恵まれ、それぞれ日に焼けた顔が健康的だ。二日目の午後の練習では、球出しをラケットで三点連射し、近大式スパルタメニューで締めくくろうと考えた。

一球目逆クロス。二球目センターより逆クロス。三球目は、アレー間からしっかりダウンザラインを狙う。

しばらくしてメンバーの一人がフェンス越えのホームランを放ち、私だけがボールの行方を確認できるスタンスにいた。

「後で取りにいこう」

メンバーにそう言って私は球出しを続けた。

かご約200球の玉出しを終え、私は自発的にホームラン球を捜しにフェンスの外に出た。コートの隣は雑種の畑になっており、私はホームランしたあたりから逆算して点と線を結んだ。

続きを読む


疑いのその先は・・・。 [エヴァンゲリオン]

エヴァンゲリオンというコトバをご存知だろうか?

社会的に話題にもなったテレビアニメのロボットの名前である。アニメのタイトルは新世紀エヴァンゲリオン。

いまでは、性別を問わず多くのファンを持つこのエヴァンゲリオンは、元々1995年から一年間テレビ放映されたアニメで、当時東京にいた私はまるで興味が無かったのが正直なところ。

というかアニメを見る時間さえなくバブルの渦に巻き込まれて仕事していた。

先日、妻が弁当を入れているトートバックから赤い小さなフィギュアを取り出した。

「これなにか知ってる?」

妻は絶対知らんやろという疑いのイントネーションで私に問いかけた。

「エヴァンゲリオンの惣流・アスカ・ラングレイ」

疑いの質問に、間髪入れずに答えた。

「なんで知ってんのん?」

妻はお決まりの言葉を発したが私は正確な理由を言えないまま曖昧な返事でその場をつくろった。

実は、エヴァンゲリオン(以後、エヴァで表示)を知ったのはパチンコからで、妻は大のパチンコ嫌い。当然知ってる理由は口が裂けても言えないのである。

そこで、ふと疑問が湧いた。

『アニメフィギュアなんかに興味持たない嫁がなんで・・・』

私はバレナイ程度に質問してみた。

「好きなアニメ路線とちゃうやん?、しかも、なんでフィギュアなん?」

妻「いつも、楽しんでいるおとうさんのために。」

私「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

妻の眼光は疑いの眼から確信の眼に変っていた。


役に立った主夫生活。

仕事に復帰して早5ヶ月がやってくる。
あれほど楽しかったブログ更新も日に日に間隔が空き、ブロガーとしてのネタ集めや感性までも萎えてしまったようで怖い。

ちなみに私が読んでいる皆さんのブログ更新歴を見てみると、9割の方が体のリズムの様に毎日更新されているのはさすがである。

休職中の毎日はブログはもちろん、掃除や洗濯・料理など”主夫”として普段男性が味わうことの無い生活のイロハをこなしてきた。

”あれをすればこれもしないと・・・”

まるで新婚の奥様の様に手馴れない作業を一杯一杯でこなす毎日。
見よう見まねで大変だった。

作業にようやく慣れ、物事の九九が判り始めた頃、一つだけ気がついた事がある。

手を抜いて(要領をこなす)やることをきっちりすれば、結構自分の時間が作れる事に気がついた。


『ははん、世の奥様たちは旨くやってるな・・・』なんて、自分勝手な思い込みが、頭の斜め横に吹き出しとして出た。


毎日、世の中の奥様は、大変な思いで主婦をこなしているが、こういった力の抜き場も自然に身についていく事が良くわかった。

絶対に男性は週一で主夫をすべきである。

手前味噌であるが、こんな実体験をした私は今、社内でも”仕事が早い”と評判になってしまった。

同業他社が一台も帰らない午後二時頃、私はマイカーに乗り込みFM大阪を聞きながら家路を急ぐ毎日である。

黒豆 [食べ物]

新しい年を迎え早10日が過ぎようとしている。
ブログを更新するためにアンテナを敏感にする事が毎日の日課になった去年から、
年が明けて、4日目の夕方の出来事。

おせちも食べつくし、妻が食事の後片付けをしていた。
テーブルに黒豆を入れたタッパウエアが蓋もされず置き去りにされ、それを最後に食した息子に妻が一言。

「黒豆に封をしなさい!」

息子はTVに顔を向けたまま、テーブルに座り黒豆のタッパを手に取った。

依然TVに目を向けたままの息子は、黒豆に息を吹きかけ始めた。

妻「なにしてんの!ツバが黒豆にかかるやん!」

息子「なんでー、おかあさんフウーしなさいゆうたやん。せやからフウーしてんやんかー。」

TVを見ながらうたた寝をしかかった私は、思わず『イタダキ!』と思い、本日のブログネタとなった。

日本語はいつも難解である。

クリスマス深夜のお楽しみ [クリスマス]

毎年恒例になった”クリスマスの約束”をご存知だろうか?

今年で9回目になる小田和正のクリスマスライブ番組が昨夜MBSで放映された。
私は毎年この番組が好きで必ず見ている。

今年は小田和正が”前からやってみたかった企画”という事で著名なアーティスト21組34名が参加。

それぞれの代表曲を全員が支えあい歌い継いで行くこの企画。参加メンバーはいきものがかり、AI、松たか子、キマグレン、スターダストレビュー、鈴木雅之、佐藤竹善、JuJu、清水翔太、藤井フミヤなど豪華メンバーが揃う。

1年前から小田は各アーティストに賛同の願いの手紙を送り、幾度となく企画会議を行うが紆余曲折の連続。
小田から見ると息子くらいのアーティストの感性は、この企画自体が無理と言い切る。

制作スタッフとも意見の相違でたびたび頓挫するシーンが写しだされ、歌をなりわいとするもの同士のぶつかりあいがこんなにも難しいと小田は考えあぐねてしまう。

”やってみないとわからない”

スタジオ入りしたアーティストたちは小田のタクトで、学芸会の様に練習に励み、歌をつむいでいく。
4ヶ月前、3ヶ月前とカウントダウンされ各々のアーティストの表情はやがて高揚した喜びに変っていく。

やがて練習もフィナーレを迎え、打上の席で小田はタイトルを発表する。

22分50秒

やがて当日が訪れ、緊張の内にそれは始まった。

誰もが聞いた名曲がハイタッチで受け継がれ、完璧なまでのバッキングボーカルが怒涛の様に押し寄せる。

前に出すぎず、Proとしての最高の歌声が観客を涙させる。

喜びを越えた一体感。

やがて、大合唱を終えたアーティストたちに押し寄せたのは鳴り止む事のない拍手の嵐。

互いに抱きあい、褒めたたえるそれぞれの目には涙が流れた。

私はかつてこんな奇跡を見たことがない。

小田は最後にこう言った。

続きを読む


ニイタカヤマノボレ [予言]

いろんな事例をブログにしてきた。
人のあまり経験できない事が私のブログの肝である。

過去、霊を見た話など感受性が強かった私。遠い思い出としてもう数十年経つが、最近妙な事が続く。

”デジャブー”現象をご存知だろうか?

264_033.jpg
















夢で見た記憶が、現実の今いる事象と同じの様な経験。

ほら、あるでしょ?

ここまでは友達とも「あー、あるある」と話が合う。

ところが、私の場合は日常に仕事をしている時にそれが浮かぶのである。

その結末が最近早く現れる。妻にもその事をよく話すが、森繁さんの死去などは典型的。

昨日の早朝、阪急系列のお馴染み店に伺い次長と軽く朝の挨拶をした。

そのあとすぐ次長と同僚の方の話が始まった。

遠のきざまに耳に入った言葉にそれはあった。

”ニタカヤマノボレ”

詳しくはWikipediaを見ていただきたいが、真珠湾攻撃の際の暗号電文らしい。


”トラトラトラ”という日米決戦の映画が遠い昔に上映された記憶があるが、その言葉は聞いた事がなかった。

二日前に入浴していて、体を洗っているときにそのコトバが頭に浮かび、慣れっこになっている私は『いつ、それが現実になる』なんて軽い気持ちでいた。

12年くらい前に有名になった飛び降り自殺があって、朝の5時半にもかかわらず近所は騒然となった大事件があった。私はその第一発見者であり、その予見者でもある。

その事件を予見した時はそのキモチをどこに持っていっていいかわからなかったが、第一発見者として身元確認をし、手をあわせた私の目からは止まらない涙が流れ続けた。

救いは、残された娘さんが明るく健康的でいまどきのアイドルの様な可愛い娘さんで、某大手Sports Shopで働いている事である。同じマンションでエレベータでよく遭い、テニスの話題で盛り上がった仲である。


さて、年末ジャンボ宝くじの発売が明日で終わる。

私の予言は、いまだかつて宝くじというジャンルに無い。

”宝くじは明日までだよ”

自問自答しながら、私は残された時間の中ファイナルアンサーした。






悪魔がきたりて・・・。 [新型インフルエンザ]

二日前、10歳の息子の元気がなかった。
夕方に風呂に一緒に入り、元気に自分の”オチンチン”を振り回し相変わらずのワンパクぶりだった。

しかし夕食のかやくご飯と天婦羅うどんを食べたくないと言う。

珍しい事もあるものだとおでこに手をやると、微熱がある。

それは加速度的に熱が上がり39,8度を指していた。大人でもこの熱ならばたいそうしんどい。

冷却枕とPocariスエットでなんとか37,5度まで下げたが、あくる日私が出勤したあと仕事を休んだ妻からのメールでまた熱が上がったと知る。


『もしや・・・』

そう、あのやっかいものかもしれない。

夕方までの診療の後、近くのかかりつけの先生が診てくれるとおっしゃった。

30分後妻と息子が病院から戻る。

診断の結果、新型インフルエンザと判明!

我が家にとうとうやってきた。えらいこっちゃー。

息子はマスクをし、妻もマスク。娘もマスクでほんでもって私も。

”今まで息子は一緒に部屋にいたけどどうすんの”

なんか我が家はすっちゃかめっちゃか。

息子はおかゆを食べ、妻はおそるおそる薬を出した。

リレンザ.jpg














これが、テレビで見た”リレンザ”か。




先端の口から粉状の薬を吸引し、3秒ほど呼吸を止めウイルスを死滅させる薬である。
しかし、まれに異常な症状が出た実例があり安心できない。


続きを読む


Puch寝ぼけ [テニス]

久しぶりに子供が友達んちに行き部屋には、一人っきり。

「あー、目が腐るくらい寝たい」

20歳や30歳台にはできた事が今では出来ない。やっぱり起きてしまう体内時計をくやむ。頭のどこかにスイッチがあって”寝貯めモードON”なんて事ができればいいと真剣に思う。

”そうだテニスに行こう”

寝ぼけ気味でPCのスケジュールを見たら、こんな日に限ってテニスは無い。

窓からの景色はあいにくの曇り空。昨日のどしゃ降りなら今日は晴れるのが定説なのに。同じ様に思われているテニスフリークがきっとおられるだろう。

『あっ、予約しておいたバボラPlusのウエアをもらいに行こう!』

トーストをほうばりながらしわくちゃのバボラのボンディングジャケットを着た。

バボラボンディング.JPG













三日前、坊主頭にしたお陰で頭が寒い。市川海老蔵の様にはいかないがなかなかいけてる。

頭にテニスキャップをかぶり、歯を磨く。

車のキーをポケットに入れ、トイレに立った。

「あっ!」

歳のせいか寒さのせいか元気の無いヤツはPantsを履き忘れていた。

トホホッ・・・・。

ひとりきりの。 [東京ラブストーリー]

師走に入り寒さもようやく例年振りにらしくなってきた。

私は近年繁華街に行かなくなった。というより行けなくなった。
若い頃なら、東京のあらゆる場所へ出没して業界の著名人とお会いしたものだった。

丁度バブルの真っ最中の頃で、勤務先の社長は『午後6時以降は酒を飲みながら仕事をしろ』と業界たる社風をかざし、終わりの見えない仕事に邁進していた。酒好きの社員は午後10時頃になるとベロンベロンになり、応接室のソファーで仮眠を取り、ゾンビの様に蘇り午前10時のプレゼンに間に合わすという信じられない神業を使って仕事をしていた。

私は、もっぱら酒ではなく今で言う”婚活”を芸能関係者とする為に仕事に勝負をかけていた。
そのため高校時代からのテニスは絶大な武器であり、よくある話のきっかけで”じゃあ今度テニスをご一緒に”と約束したものだった。私は、某大手メーカー(矢沢永吉のCMでおなじみ)の受付嬢と約束をし、新しいテニスウエアを買い揃え、コートを予約し、近所のレストランのキープも怠らなかった。

12月にテニスをする女性はかなりキャリアがあるか、テニス好きかのどちらか。私の不埒な行動はアメックスのカードをみるみる消費させたものだった。

”東京ラブストーリー”が流行り、街はカンチとリカのカップルで溢れ返りメディアはそれをあおった。私たちも同様であり、ただ”真冬のテニスコート”のシナリオだけはなかった。

二人.JPG












「このテニスでうまくいけば・・・」
冬の苗場プリンスホテル・ユーミンライブや彼女と行くヘリコプター東京ベイツアー、ジュリアナ東京など頭の中は来年のスケジュールで一杯になった。

毎日の仕事をマシンの様にこなし、ティップネスと日焼けサロンに通った。

”おお、これならいける!”なにがいけるか意味不明な言葉を発した私は、所狭い自宅の姿身でナルシストにひたっていた。

次の日メインクライアントであった吉祥寺、丸井の販促部を訪れDMとチラシの色校正の最終チェックをもらい店内の市場調査へ。ついでにデートの服装を物色する。

”赤いカード”の丸井のうたい文句は『支払い0のボーナス払いOK!』
私は、イタリア製48000円のフード付きのコートを買ってしまった。


幾日が経ち、頭の中の欠落アイテムは無いに等しい状態で約束の前夜に電話が鳴った。

続きを読む


一片の。 [娘との時間]

今日から2連休をいただいた。

明日はNTT西日本さんと自社コートでみっちり練習をする予定なので、体を休めて娘と弁当を持って近くの公園へハイキングに出かけた。

丁度、わが町から10分位のところに春になると桜が満開になる公園があり、動物園が隣接した絶好の場所。
小脇にカメラ三脚とブルーシート、手には弁当類を詰め込んだクーラーボックスを持ち、車に乗り込んだ。

平日の公園は小鳥たちのさえずりの競演の場である。スズメとムクドリまでは聞き分けることができるがその他はわからない。

たった一人のトランペットの練習も、公園の風景や音と同化し心地よい。

ブルーシートを、たたみ一畳分ほどに広げて早々に弁当を食べる事にした。風もおだやかな光も汗がにじむくらい暑く感じられるこの日は本当に得した気分で、事の他ご飯粒の味が良くわかった。

娘はたまご焼きと春巻きがお気に入りで、ご飯を省みず一気に食べてしまった。

と、娘は急に「天使が舞い降りた」と言う。

私「どういう意味?」

娘「クーラーボックス見てごらん。」
クーラーボックスの中を見ると一枚の枯葉。
落ち葉.jpg




まあ、この季節にはよくある事だが、娘が葉っぱを”天使”と比喩したところに娘の感性をみた気がした。
『末はコピーライターかデザイナーか?』娘と食事を終え、”またまたウインブルドンは遠くなるのか・・・”と思っているうち、娘と二人でだけの公園で30分の昼寝をしてしまった。

なにもしない、なにも急がない、ゆるやかな時間が流れた。
前の10件 | -
前の10件 | -

私の願い。

やっとまともな本日の休み。
11時に起きて、パンをかじりながら、くず片を落とさぬ様そーっとキーボードをたたく。

本日のネタを考える。
雨模様で少し暗い部屋は子供もいない、妻もいない。居間のテーブルに目をやる。
そこにはヘアカーラーやティッシュボックス、手鏡がそのまま放置され朝の妻のあわただしさが手に取るように見えてくる。平行して、登校用意の遅い子供たちは妻の金切り声で何度も叱咤された事だろう。

まもなく、食材宅配の物音が玄関でする。

『ありがとうございましたー』

そういい残して、オーバーズボンのさらさら擦れた音が立ち去っていった。

そうだ!今日妻が帰ってきたら真っ先に言ってやろうと思う事があった。

私の過去ブログで母と叔母が懸賞で車を当てている事を書いた。

”次は私の番”と毎年そう思い込み、イエスキリスト(こんなときだけ神頼みの日本人)にお願いしているが、ついにやってきたかと思われる事が起きた。

大阪の北部(能勢町)にサークル全員がテニス合宿に参加。一泊二日の合宿も天候に恵まれ、それぞれ日に焼けた顔が健康的だ。二日目の午後の練習では、球出しをラケットで三点連射し、近大式スパルタメニューで締めくくろうと考えた。

一球目逆クロス。二球目センターより逆クロス。三球目は、アレー間からしっかりダウンザラインを狙う。

しばらくしてメンバーの一人がフェンス越えのホームランを放ち、私だけがボールの行方を確認できるスタンスにいた。

「後で取りにいこう」

メンバーにそう言って私は球出しを続けた。

かご約200球の玉出しを終え、私は自発的にホームラン球を捜しにフェンスの外に出た。コートの隣は雑種の畑になっており、私はホームランしたあたりから逆算して点と線を結んだ。

続きを読む


疑いのその先は・・・。 [エヴァンゲリオン]

エヴァンゲリオンというコトバをご存知だろうか?

社会的に話題にもなったテレビアニメのロボットの名前である。アニメのタイトルは新世紀エヴァンゲリオン。

いまでは、性別を問わず多くのファンを持つこのエヴァンゲリオンは、元々1995年から一年間テレビ放映されたアニメで、当時東京にいた私はまるで興味が無かったのが正直なところ。

というかアニメを見る時間さえなくバブルの渦に巻き込まれて仕事していた。

先日、妻が弁当を入れているトートバックから赤い小さなフィギュアを取り出した。

「これなにか知ってる?」

妻は絶対知らんやろという疑いのイントネーションで私に問いかけた。

「エヴァンゲリオンの惣流・アスカ・ラングレイ」

疑いの質問に、間髪入れずに答えた。

「なんで知ってんのん?」

妻はお決まりの言葉を発したが私は正確な理由を言えないまま曖昧な返事でその場をつくろった。

実は、エヴァンゲリオン(以後、エヴァで表示)を知ったのはパチンコからで、妻は大のパチンコ嫌い。当然知ってる理由は口が裂けても言えないのである。

そこで、ふと疑問が湧いた。

『アニメフィギュアなんかに興味持たない嫁がなんで・・・』

私はバレナイ程度に質問してみた。

「好きなアニメ路線とちゃうやん?、しかも、なんでフィギュアなん?」

妻「いつも、楽しんでいるおとうさんのために。」

私「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

妻の眼光は疑いの眼から確信の眼に変っていた。


役に立った主夫生活。

仕事に復帰して早5ヶ月がやってくる。
あれほど楽しかったブログ更新も日に日に間隔が空き、ブロガーとしてのネタ集めや感性までも萎えてしまったようで怖い。

ちなみに私が読んでいる皆さんのブログ更新歴を見てみると、9割の方が体のリズムの様に毎日更新されているのはさすがである。

休職中の毎日はブログはもちろん、掃除や洗濯・料理など”主夫”として普段男性が味わうことの無い生活のイロハをこなしてきた。

”あれをすればこれもしないと・・・”

まるで新婚の奥様の様に手馴れない作業を一杯一杯でこなす毎日。
見よう見まねで大変だった。

作業にようやく慣れ、物事の九九が判り始めた頃、一つだけ気がついた事がある。

手を抜いて(要領をこなす)やることをきっちりすれば、結構自分の時間が作れる事に気がついた。


『ははん、世の奥様たちは旨くやってるな・・・』なんて、自分勝手な思い込みが、頭の斜め横に吹き出しとして出た。


毎日、世の中の奥様は、大変な思いで主婦をこなしているが、こういった力の抜き場も自然に身についていく事が良くわかった。

絶対に男性は週一で主夫をすべきである。

手前味噌であるが、こんな実体験をした私は今、社内でも”仕事が早い”と評判になってしまった。

同業他社が一台も帰らない午後二時頃、私はマイカーに乗り込みFM大阪を聞きながら家路を急ぐ毎日である。

黒豆 [食べ物]

新しい年を迎え早10日が過ぎようとしている。
ブログを更新するためにアンテナを敏感にする事が毎日の日課になった去年から、
年が明けて、4日目の夕方の出来事。

おせちも食べつくし、妻が食事の後片付けをしていた。
テーブルに黒豆を入れたタッパウエアが蓋もされず置き去りにされ、それを最後に食した息子に妻が一言。

「黒豆に封をしなさい!」

息子はTVに顔を向けたまま、テーブルに座り黒豆のタッパを手に取った。

依然TVに目を向けたままの息子は、黒豆に息を吹きかけ始めた。

妻「なにしてんの!ツバが黒豆にかかるやん!」

息子「なんでー、おかあさんフウーしなさいゆうたやん。せやからフウーしてんやんかー。」

TVを見ながらうたた寝をしかかった私は、思わず『イタダキ!』と思い、本日のブログネタとなった。

日本語はいつも難解である。

クリスマス深夜のお楽しみ [クリスマス]

毎年恒例になった”クリスマスの約束”をご存知だろうか?

今年で9回目になる小田和正のクリスマスライブ番組が昨夜MBSで放映された。
私は毎年この番組が好きで必ず見ている。

今年は小田和正が”前からやってみたかった企画”という事で著名なアーティスト21組34名が参加。

それぞれの代表曲を全員が支えあい歌い継いで行くこの企画。参加メンバーはいきものがかり、AI、松たか子、キマグレン、スターダストレビュー、鈴木雅之、佐藤竹善、JuJu、清水翔太、藤井フミヤなど豪華メンバーが揃う。

1年前から小田は各アーティストに賛同の願いの手紙を送り、幾度となく企画会議を行うが紆余曲折の連続。
小田から見ると息子くらいのアーティストの感性は、この企画自体が無理と言い切る。

制作スタッフとも意見の相違でたびたび頓挫するシーンが写しだされ、歌をなりわいとするもの同士のぶつかりあいがこんなにも難しいと小田は考えあぐねてしまう。

”やってみないとわからない”

スタジオ入りしたアーティストたちは小田のタクトで、学芸会の様に練習に励み、歌をつむいでいく。
4ヶ月前、3ヶ月前とカウントダウンされ各々のアーティストの表情はやがて高揚した喜びに変っていく。

やがて練習もフィナーレを迎え、打上の席で小田はタイトルを発表する。

22分50秒

やがて当日が訪れ、緊張の内にそれは始まった。

誰もが聞いた名曲がハイタッチで受け継がれ、完璧なまでのバッキングボーカルが怒涛の様に押し寄せる。

前に出すぎず、Proとしての最高の歌声が観客を涙させる。

喜びを越えた一体感。

やがて、大合唱を終えたアーティストたちに押し寄せたのは鳴り止む事のない拍手の嵐。

互いに抱きあい、褒めたたえるそれぞれの目には涙が流れた。

私はかつてこんな奇跡を見たことがない。

小田は最後にこう言った。

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ニイタカヤマノボレ [予言]

いろんな事例をブログにしてきた。
人のあまり経験できない事が私のブログの肝である。

過去、霊を見た話など感受性が強かった私。遠い思い出としてもう数十年経つが、最近妙な事が続く。

”デジャブー”現象をご存知だろうか?

264_033.jpg
















夢で見た記憶が、現実の今いる事象と同じの様な経験。

ほら、あるでしょ?

ここまでは友達とも「あー、あるある」と話が合う。

ところが、私の場合は日常に仕事をしている時にそれが浮かぶのである。

その結末が最近早く現れる。妻にもその事をよく話すが、森繁さんの死去などは典型的。

昨日の早朝、阪急系列のお馴染み店に伺い次長と軽く朝の挨拶をした。

そのあとすぐ次長と同僚の方の話が始まった。

遠のきざまに耳に入った言葉にそれはあった。

”ニタカヤマノボレ”

詳しくはWikipediaを見ていただきたいが、真珠湾攻撃の際の暗号電文らしい。


”トラトラトラ”という日米決戦の映画が遠い昔に上映された記憶があるが、その言葉は聞いた事がなかった。

二日前に入浴していて、体を洗っているときにそのコトバが頭に浮かび、慣れっこになっている私は『いつ、それが現実になる』なんて軽い気持ちでいた。

12年くらい前に有名になった飛び降り自殺があって、朝の5時半にもかかわらず近所は騒然となった大事件があった。私はその第一発見者であり、その予見者でもある。

その事件を予見した時はそのキモチをどこに持っていっていいかわからなかったが、第一発見者として身元確認をし、手をあわせた私の目からは止まらない涙が流れ続けた。

救いは、残された娘さんが明るく健康的でいまどきのアイドルの様な可愛い娘さんで、某大手Sports Shopで働いている事である。同じマンションでエレベータでよく遭い、テニスの話題で盛り上がった仲である。


さて、年末ジャンボ宝くじの発売が明日で終わる。

私の予言は、いまだかつて宝くじというジャンルに無い。

”宝くじは明日までだよ”

自問自答しながら、私は残された時間の中ファイナルアンサーした。






悪魔がきたりて・・・。 [新型インフルエンザ]

二日前、10歳の息子の元気がなかった。
夕方に風呂に一緒に入り、元気に自分の”オチンチン”を振り回し相変わらずのワンパクぶりだった。

しかし夕食のかやくご飯と天婦羅うどんを食べたくないと言う。

珍しい事もあるものだとおでこに手をやると、微熱がある。

それは加速度的に熱が上がり39,8度を指していた。大人でもこの熱ならばたいそうしんどい。

冷却枕とPocariスエットでなんとか37,5度まで下げたが、あくる日私が出勤したあと仕事を休んだ妻からのメールでまた熱が上がったと知る。


『もしや・・・』

そう、あのやっかいものかもしれない。

夕方までの診療の後、近くのかかりつけの先生が診てくれるとおっしゃった。

30分後妻と息子が病院から戻る。

診断の結果、新型インフルエンザと判明!

我が家にとうとうやってきた。えらいこっちゃー。

息子はマスクをし、妻もマスク。娘もマスクでほんでもって私も。

”今まで息子は一緒に部屋にいたけどどうすんの”

なんか我が家はすっちゃかめっちゃか。

息子はおかゆを食べ、妻はおそるおそる薬を出した。

リレンザ.jpg














これが、テレビで見た”リレンザ”か。




先端の口から粉状の薬を吸引し、3秒ほど呼吸を止めウイルスを死滅させる薬である。
しかし、まれに異常な症状が出た実例があり安心できない。


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Puch寝ぼけ [テニス]

久しぶりに子供が友達んちに行き部屋には、一人っきり。

「あー、目が腐るくらい寝たい」

20歳や30歳台にはできた事が今では出来ない。やっぱり起きてしまう体内時計をくやむ。頭のどこかにスイッチがあって”寝貯めモードON”なんて事ができればいいと真剣に思う。

”そうだテニスに行こう”

寝ぼけ気味でPCのスケジュールを見たら、こんな日に限ってテニスは無い。

窓からの景色はあいにくの曇り空。昨日のどしゃ降りなら今日は晴れるのが定説なのに。同じ様に思われているテニスフリークがきっとおられるだろう。

『あっ、予約しておいたバボラPlusのウエアをもらいに行こう!』

トーストをほうばりながらしわくちゃのバボラのボンディングジャケットを着た。

バボラボンディング.JPG













三日前、坊主頭にしたお陰で頭が寒い。市川海老蔵の様にはいかないがなかなかいけてる。

頭にテニスキャップをかぶり、歯を磨く。

車のキーをポケットに入れ、トイレに立った。

「あっ!」

歳のせいか寒さのせいか元気の無いヤツはPantsを履き忘れていた。

トホホッ・・・・。

ひとりきりの。 [東京ラブストーリー]

師走に入り寒さもようやく例年振りにらしくなってきた。

私は近年繁華街に行かなくなった。というより行けなくなった。
若い頃なら、東京のあらゆる場所へ出没して業界の著名人とお会いしたものだった。

丁度バブルの真っ最中の頃で、勤務先の社長は『午後6時以降は酒を飲みながら仕事をしろ』と業界たる社風をかざし、終わりの見えない仕事に邁進していた。酒好きの社員は午後10時頃になるとベロンベロンになり、応接室のソファーで仮眠を取り、ゾンビの様に蘇り午前10時のプレゼンに間に合わすという信じられない神業を使って仕事をしていた。

私は、もっぱら酒ではなく今で言う”婚活”を芸能関係者とする為に仕事に勝負をかけていた。
そのため高校時代からのテニスは絶大な武器であり、よくある話のきっかけで”じゃあ今度テニスをご一緒に”と約束したものだった。私は、某大手メーカー(矢沢永吉のCMでおなじみ)の受付嬢と約束をし、新しいテニスウエアを買い揃え、コートを予約し、近所のレストランのキープも怠らなかった。

12月にテニスをする女性はかなりキャリアがあるか、テニス好きかのどちらか。私の不埒な行動はアメックスのカードをみるみる消費させたものだった。

”東京ラブストーリー”が流行り、街はカンチとリカのカップルで溢れ返りメディアはそれをあおった。私たちも同様であり、ただ”真冬のテニスコート”のシナリオだけはなかった。

二人.JPG












「このテニスでうまくいけば・・・」
冬の苗場プリンスホテル・ユーミンライブや彼女と行くヘリコプター東京ベイツアー、ジュリアナ東京など頭の中は来年のスケジュールで一杯になった。

毎日の仕事をマシンの様にこなし、ティップネスと日焼けサロンに通った。

”おお、これならいける!”なにがいけるか意味不明な言葉を発した私は、所狭い自宅の姿身でナルシストにひたっていた。

次の日メインクライアントであった吉祥寺、丸井の販促部を訪れDMとチラシの色校正の最終チェックをもらい店内の市場調査へ。ついでにデートの服装を物色する。

”赤いカード”の丸井のうたい文句は『支払い0のボーナス払いOK!』
私は、イタリア製48000円のフード付きのコートを買ってしまった。


幾日が経ち、頭の中の欠落アイテムは無いに等しい状態で約束の前夜に電話が鳴った。

続きを読む


一片の。 [娘との時間]

今日から2連休をいただいた。

明日はNTT西日本さんと自社コートでみっちり練習をする予定なので、体を休めて娘と弁当を持って近くの公園へハイキングに出かけた。

丁度、わが町から10分位のところに春になると桜が満開になる公園があり、動物園が隣接した絶好の場所。
小脇にカメラ三脚とブルーシート、手には弁当類を詰め込んだクーラーボックスを持ち、車に乗り込んだ。

平日の公園は小鳥たちのさえずりの競演の場である。スズメとムクドリまでは聞き分けることができるがその他はわからない。

たった一人のトランペットの練習も、公園の風景や音と同化し心地よい。

ブルーシートを、たたみ一畳分ほどに広げて早々に弁当を食べる事にした。風もおだやかな光も汗がにじむくらい暑く感じられるこの日は本当に得した気分で、事の他ご飯粒の味が良くわかった。

娘はたまご焼きと春巻きがお気に入りで、ご飯を省みず一気に食べてしまった。

と、娘は急に「天使が舞い降りた」と言う。

私「どういう意味?」

娘「クーラーボックス見てごらん。」
クーラーボックスの中を見ると一枚の枯葉。
落ち葉.jpg




まあ、この季節にはよくある事だが、娘が葉っぱを”天使”と比喩したところに娘の感性をみた気がした。
『末はコピーライターかデザイナーか?』娘と食事を終え、”またまたウインブルドンは遠くなるのか・・・”と思っているうち、娘と二人でだけの公園で30分の昼寝をしてしまった。

なにもしない、なにも急がない、ゆるやかな時間が流れた。
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